車椅子のサイズの測り方|シート幅・座面高の基準

車椅子のサイズの測り方|シート幅・座面高の基準のアイキャッチイラスト 基礎知識・用語集

※この記事にはアフィリエイト広告(PR)を含みます。

「車椅子のサイズを教えてください」と言われても、体のどこを何cm測ればいいのか迷いますよね。

この記事では、家族でも測れる体の4か所と、その数字から車椅子のサイズの目安を出す方法を、計算例つきで紹介します。目安の数字は、公益財団法人テクノエイド協会などの公的な資料と、車椅子メーカーの公式情報をもとにしています。

この記事でわかること

  • 測るのは体の4か所だけ(測る場所はイラストで確認できます)
  • シート幅・座面の高さ・奥行きの目安と計算例
  • 立ち会えないとき、体に合わなくなったときの相談先

先に結論

  • お尻の幅、お尻の後ろ〜膝の裏、膝の裏〜かかと、体重の4つが分かれば、車椅子のサイズの目安を出せます。
  • シート幅は「お尻の幅+0〜3cm」、座面の高さは「膝の裏〜かかと+5〜8cm−クッションの厚み」が目安です。
  • 出した数字は福祉用具専門相談員などの専門職に伝えて、実物で確かめるのが確実です。
測る場所決まるところ目安計算例
お尻の幅シート幅+0〜3cm38cm → 38〜41cm
お尻の後ろ〜膝の裏シート奥行き−5〜7cm42cm → 35〜37cm
膝の裏〜かかと座面の高さ+5〜8cm−クッションの厚み38cm・クッション5cm → 38〜41cm
体重耐荷重体重が耐荷重を超えないもの―

測るのは体の4か所

メジャーや椅子を使って採寸の準備をしている様子のイラスト

車椅子のサイズは、体のどこを測るかさえ分かれば、家族でも目安を出せます。テクノエイド協会の資料をもとに、測る場所を4つにしぼりました。

ミライ
ミライ

大は小を兼ねるって言うし、大きめの車椅子を選んでおけば間違いないんじゃない?

ススム
ススム

それ、よくある勘違いなんだよね。車椅子も靴と同じで、大きすぎても小さすぎても使いづらいんだ。だから、まずは測るところから始めよう。

測る手順

メジャーを用意して、いすに座った姿勢で次の順に測ります。

  • ① いすに座ってもらう
  • ② 後ろから:お尻のいちばん広いところの幅(専門用語では「座位臀幅」)
  • ③ 横から:お尻のいちばん後ろから膝の裏まで(「座底長」)
  • ④ 横から:膝の裏からかかとまで(「下腿長」)
  • ⑤ 体重を確認する
後ろから見たお尻のいちばん広いところ(お尻の幅)を測る位置を示すイラスト
横から見た、お尻の後ろから膝の裏まで・膝の裏からかかとまでを測る位置を示すイラスト

④の長さは、資料によって「膝下からかかとまで」「足の裏から膝の裏まで」と書き方が少し違いますが、どちらも座ったときのすねの長さです。

⑤の体重は、車椅子が何kgまで使えるか(耐荷重)を選ぶのに使います。エレベーターに重さの上限があるのと同じです。簡易タイプの車椅子には、耐荷重が100kg以下のものもあります。

シート幅の決め方

車椅子の座面の幅を横から測っているイメージ

シート幅(座面の左右の幅)は、お尻の幅に0〜3cmを足した幅が目安です(テクノエイド協会)。

計算例:お尻の幅が38cmなら、目安は38〜41cmです。

車椅子の座幅はおおよそ38・40・42cmの3種類で、体と横のカバー(スカートガード。車輪と体の間にある、泥よけのような板)の間が1cmほど空くものがよいとされています。この場合は40cmが候補です。

反対に、座幅が広すぎると、車輪の外側にある手でこぐ輪(ハンドリム)が回しにくくなります。

カタログの座幅はフレームの内側の寸法で、クッションの厚みは含まれていません。厚めのクッションを使うなら、そのぶん窮屈になると考えておきましょう。

車椅子のシート幅とシート奥行きの位置を示す図
ミライ
ミライ

体がずれないように、お尻の幅ぴったりのほうがいいんじゃない?

ススム
ススム

惜しい!ぴったりだと、横のカバーに体が当たって窮屈になっちゃうんだ。ほんの少しだけ余裕をもたせるのがコツだよ。

※メーカーのケアテックジャパンは、介助者が移乗を手伝うときに手を入れる余裕として、お尻の幅+3〜5cmを目安にしています。介助で使う車椅子の考え方は「自走式と介助式の違い」で紹介しています。

座面の高さの決め方

車椅子の座面の高さと足のつき方を横から見たイメージ

座面の高さ(床から座面の前の端まで)は、膝の裏からかかとまでの長さ+5〜8cmから、クッションの厚みを引いた高さが目安です(ケアテックジャパン)。

低すぎると、立ち上がりにくくなります。低いソファから立ち上がるときに「よいしょ」と力がいるのと同じです。

計算例:膝の裏からかかとまでが38cmで、厚さ5cmのクッションを敷く場合、目安は38〜41cmです。

車椅子の座面の高さは標準で約43cmです。足が床から浮く人向けに低床タイプ(40cm・38cm)、膝の裏が座面から大きく離れる人向けに高床タイプ(45cm)があります。計算例の38〜41cmなら、低床タイプが候補になります。

膝の裏からかかとまでの長さと座面の高さ、足をのせる台と床のすき間を示す図

足でこぐ人・膝が曲がりにくい人

足で床をけって進む「足こぎ」をする人は、膝の裏からかかとまで+0〜2cmからクッションの厚みを引いた、低めの高さが目安です(ケアテックジャパン)。

膝の関節が曲がりにくい人は、高めの座面がよいとされています。

※テクノエイド協会の資料には、少し低めの「膝の裏〜足の裏+2〜5cm−クッションの厚み」という目安もあります。この記事では、ケアテックジャパンの目安を基準にしています。

ミライ
ミライ

座面は高いほうが、立ち上がるとき楽そうだよね?

ススム
ススム

そう思うよね。でも高すぎると、カウンター席の高いいすみたいに、座面の奥まで深く座れなくなっちゃうんだ。高ければいいってわけじゃないんだよ。

座面の高さの計算には、敷くクッションの厚みも使います。クッションを検討している場合は、厚みもあわせて確認しておきましょう。

楽天市場で車椅子用クッションを見てみる

奥行き・足をのせる台・背もたれの合わせ方

フットサポート・レッグサポート・バックサポートの各部名称を示す車椅子全体図

幅と高さが決まったら、残りの3か所も確認します。

部分目安
シート奥行きお尻の後ろ〜膝の裏の長さ−5〜7cm(テクノエイド協会)
足をのせる台(フットサポート)床から5cm以上あけ、太ももが軽く座面に触れる高さ(松永製作所)
背もたれ(自分でこぐ人)座面から肩甲骨の下の端までの高さ+4〜5cm(松永製作所)

足をのせる台を床からあけておくのは、段差や坂道で台がぶつからないようにするためです。車の底と地面のすき間(最低地上高)と同じ考え方です。

立ち会えないとき・合わなくなったときの相談先

離れて暮らす家族が電話で採寸の数字を伝えている様子のイラスト

離れて暮らしていて、自分では測りに行けない人も多いと思います。

ミライ
ミライ

遠くに住んでて、親の体を測りに行けないんだけど……。

ススム
ススム

大丈夫。近くにいる人に4か所だけ測ってもらって、その数字を担当の専門職に伝えればいいんだよ。

介護保険で車椅子を借りている場合、福祉用具専門相談員には、使い始めたあとも用具が合っているか、体の状態が変わっていないかを確認する役割があります。

靴屋さんで足を測って合う靴を選んでくれる店員さんのような存在なので、数字を伝える相手としてまず頼りになります。

介護保険の福祉用具は、体の状態の変化に合わせて交換できるよう、原則レンタルになっています。体型が変わって合わなくなったら、服のサイズ交換のように、交換を相談できます。

ただし車椅子のレンタルは、要支援1・2と要介護1の人は原則として対象外です。

レンタルと購入の違いは「福祉用具のレンタルと購入の違い」で詳しく紹介しています。

既製品にどうしても体に合うサイズがない場合は、整形外科・リハビリテーション科などの医師や身体障害者更生相談所に相談できます。個別に作る必要があると判断されれば、補装具として給付される場合があります。

・まずは体の4か所と体重を測る
・早見表の目安で、シート幅と座面の高さの候補を出す
・候補の数字を福祉用具専門相談員などに伝えて、実物で確かめる
・体型が変わったら、レンタルなら交換を相談できる

介護保険の対象外で購入する場合は、測った数字(シート幅・座面の高さ)を商品の寸法と見比べてください。

楽天市場で車椅子を見てみる

参考資料

車椅子の種類

車椅子の種類を早見表で整理|選び方ガイド
車椅子の種類を自走式・介助式・電動・モジュール型まで早見表で整理。JIS規格による分類、介護保険レンタルの対象品目や要介護度の条件、サイズの選び方まで、体の状態や目的に合った一台を選ぶポイントをまとめて解説します。

福祉用具のレンタルと購入の違い

福祉用具はレンタルと購入どっちがいい?違いを解説
介護保険の福祉用具は「レンタル」と「購入」でなぜ分かれるのか、対象品目の違いから支給限度額、現場で聞かれる判断の目安まで、新人福祉用具専門相談員がやさしく整理します。

自走式・介助式の違い

車椅子選びで迷う自走式と介助式の違いを解説
車椅子の自走式・介助式・自走介助兼用型の違いを、JIS規格のハンドリムや車輪径、ブレーキの規定に基づき解説。対象者別の選び方や、介護保険でレンタルする際の対象条件・注意点までわかりやすく整理します。

本記事は現場での経験や公的資料をもとに作成していますが、内容は個人の見解であり、効果・効能を保証するものではありません。医療的なご判断が必要な場合は、必ず専門職にご相談ください。なお、本記事はAIで下書きを作成したうえで、運営者が加筆・確認しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました